幼児教育は家庭で何をすればいい?遊びの中で「ことば・数・考える力」を育てる方法

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幼児教育というと、ひらがなの練習や数字のドリルなど、早くから机に向かって勉強することをイメージする方もいるかもしれません。しかし、小学校の学習を早く始めることだけが幼児教育ではありません。

 幼児のうちは、毎日の生活や遊びの中にも学ぶ機会がたくさんあります。親御さんとの会話から新しいことばを覚えたり、実際のものを数えながら数の感覚を身につけたり、自分で試しながら考えたりすることも大切な学びです。

 文部科学省の幼稚園教育要領解説でも、数量や文字は日常生活や遊びの中で興味を持ち、必要に応じて使う経験を重ねることが大切だとされています。幼児期から正確に読み書きできることを目標にするのではなく、文字や数に興味を持つことが、その後の学習の土台になります。

参考⁠ 文部科学省「幼稚園教育要領解説」

まずは親子の会話を増やす

 家庭でできることの一つが、お子さんと話す時間を増やすことです。ことばを育てるために、最初からひらがなの練習を始める必要はありません。親御さんの話を聞いたり、自分が見たことや感じたことを話したりする中で、お子さんは少しずつ使えることばを増やしていきます。

 絵本の読み聞かせも、ことばに触れるよい機会になります。ただ読み聞かせるだけでなく、お子さんが気になったところについて一緒に話してみてもよいでしょう。「どの動物が好きだった?」などと聞けば、お子さんが自分の考えをことばにするきっかけになります。

 特別な時間を作らなくても、買い物や散歩、食事など、普段の生活の中で親子の会話を増やすことはできます。親御さんが一方的に知識を教えるのではなく、お子さんが自分から話したくなるようなやり取りを大切にしましょう。

数は実際のものと結びつける

 数字を読んだり書いたりする前に、実際のものを数える経験を増やしておくと、数の意味を理解しやすくなります。「3」という数字を覚えるだけでなく、三つのものを実際に数えることで、数字と数量が結びついていきます。

 家庭では、食事の準備なども数に触れる機会になります。親御さんがお子さんに家族の人数分のお皿を並べてもらえば、お子さんは必要な枚数を考えて数えることになります。このように、生活の中で必要があって数を使う経験を増やしていきましょう。

 慣れてきたら、「どちらが多い」「どちらが大きい」といった比較にも自然に広げられます。ドリルだけで覚えさせるのではなく、お子さんが実際に見たり触ったりしながら数や量を感じられることが大切です。

自分で考える時間を作る

 お子さんが何かに取り組んでいるとき、うまくできないと親御さんがすぐに方法を教えたくなることがあります。しかし、少し待って、お子さん自身に考えてもらうことも大切です。

 積み木が何度も倒れてしまったときなら、親御さんが正しい積み方を見せるのではなく、「どうしたら倒れにくくなるかな」と声をかけてみます。お子さんが置き方を変えたり、もう一度やり直したりする時間を見守ってみましょう。

 大切なのは、一度で正しい答えを出すことではありません。自分で考えてやってみて、うまくいかなければ別の方法を試す。このような経験を重ねることで、お子さんは自分で考えて取り組むことを覚えていきます。

 ベネッセ教育総合研究所では、幼児期の育ちを「生活習慣」「学びに向かう力」「文字・数・思考」などの面から継続的に調査しています。「学びに向かう力」には、好奇心や物事に挑戦しようとする力なども含まれています。文字や数の習得だけでなく、お子さんが自分から取り組もうとする姿勢も大切にしたいところです。

参考 ベネッセ教育総合研究所「幼児期から小学1年生の家庭教育調査」

興味を持ったことから学びを広げる

 何に興味を持つかは、お子さんによって違います。文字が気になるお子さんもいれば、数字や乗り物、虫、植物などに強い興味を示すお子さんもいます。家庭では、お子さんが夢中になっているものを学びの入口にしてみましょう。

 虫が好きなら、図鑑で名前や特徴を調べるだけでも、新しいことばや知識が増えていきます。そこから「どこにいるのかな」「何を食べるのかな」と疑問が広がれば、お子さん自身がもっと知りたいと思うようになります。

 親御さんが先に「今日はこれを勉強しよう」と決めるだけでなく、お子さんが興味を持ったことを少しずつ広げてあげることも家庭でできる幼児教育です。年齢だけを基準にして学習内容を決める必要はありません。

生活習慣も大切な学び

 幼児教育というと文字や数に目が向きがちですが、自分で身の回りのことをする経験も大切です。

 自分で使ったものを片づける、外出の準備をする、食事の前に必要なものを用意するといったことには、順序を考えたり、物を分けたり、必要なものを判断したりする要素があります。親御さんがすべて先回りして準備するのではなく、お子さんができることは少しずつ任せてみましょう。

 ベネッセ教育総合研究所の家庭教育調査でも、幼児期の育ちを考える要素の一つとして、食事やあいさつ、片づけなどの「生活習慣」が挙げられています。

参考:ベネッセ教育総合研究所「幼児期から小学1年生の家庭教育調査 速報版」
ベネッセ教育総合研究所「幼児期から小学1年生の家庭教育調査 速報版」

家庭だけでは取り組みにくいときは教材を利用する

 家庭でできる幼児教育はたくさんありますが、親御さんが毎回何をすればよいか考えるのは大変です。お子さんが文字や数に興味を持ち始めても、どのくらいの内容を、どのような順番で取り組めばよいのか迷うこともあるでしょう。

 そのようなときは、幼児向けの通信教材を利用する方法があります。

 たとえばZ会幼児コースは、机に向かって取り組むワークだけではなく、親子で一緒に体験しながら考える内容も取り入れられています。家庭での遊びや生活を中心にしながら、親御さんだけでは取り入れにくい学習を教材で補うという使い方もできます。

Z会の通信教育<幼児向け>

 ただし、幼児向け教材は、お子さんとの相性も大切です。教材をたくさん用意するより、まずは一つ試してみて、お子さんが楽しんで取り組めるかを確認してから続けるかどうかを考えるとよいでしょう。

家庭でできることから少しずつ始める

 幼児教育のために、親御さんが特別な勉強時間を毎日用意する必要はありません。親子で話す、身近なものを数える、お子さんが考えているときに少し待つ、自分でできることを増やすなど、普段の生活の中から始められることはたくさんあります。

 大切なのは、できるだけ早く文字や計算を覚えさせることではなく、お子さんが身の回りのことに興味を持ち、「知りたい」「やってみたい」と感じられる環境を作ることです。

 まずは日常生活の中でできることから始め、親御さんだけでは取り組みにくいと感じたときに、通信教材などを上手に利用していきましょう。

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